【実録】コンカフェの考察②

前回はコンカフェとはというさわりと、初めて推しを作る。というところまで書きました。今回は実際に筆者が過ごした時間を書き綴っていきます。
まだ読んでいない方は「【実録】コンカフェの考察①」からどうぞ!

初めての推し生活

君が推しだ!と伝えたことから、その子を推す人生の始まりだ。一体どうしていいかわからない。推しが喜ぶことをすればいいのか。好きなんだぜって伝えればいいのか。・・・俺は金を払うのに相手を喜ばせることをし続けるのか・・・。いや冷静になったら負けだ。俺だって楽しめるんだ!

と、わからないなりにキャスドリを推しに与え、会話を盛り上げようとしてみたり、イベントの時は行ってみたり、チェキを頼んでみたり、ブロマイドをコンプしてみたり。

だがしかし、推しにしたUちゃん。あまり自分から喋ったり自分のことを話すようなタイプじゃない。そして何より若い。そうなってくるとトークテーマにも困ってくる。ジェネギャを感じながらも「休みは何してるの〜?」とかたわいもない会話を投げてみるが、キャッチボールにならない。

さぁ困った。仕事なんだからトークテーマ詰めてこいよ。とは思うものの推しにそんなことは申し上げられない。二人だけの時は謎の無言タイムが通り過ぎ、目線で会話してるのかという気まずい時すらある。他の女の子も来い!!!と思いながら、苦しい時間が増えていくのでおしゃべり要員の部下を引きずり込んで勝手に喋っておいてもらう。というよくわからない空間を構築するようになった。

二人で話すことが気まずい推しとの関係は長続きするわけもなく。。色々と努力したりお金を使うものの、何が返ってくるわけでもない。いやいや見返りを求めたらダメじゃないか。いやそうは言っても客やねん。と脳内会議が行われる。
そんな時間を過ごしながらも小さな不満が芽生え、推すことに戸惑いながらも、推し変する!なんてことは言葉にできないので、推してる感だけ出す時期があった。
「これ食べたことないから今度一緒に食べよ」みたいなことを言われて、改めてお店に行った時に違うお客さんのところでそれを食べてる姿を見たり、多分俺のとこにいても気まずいがUちゃんも思ってたのかなーと思うんだけど、明らかに滞在時間違うよなーと思うことがあったり。

なんだか推してるごっこ感がすごい感じになってきて、そんなとき最初の直感で感じたNちゃんと過ごす時間の楽しさを感じてしまうわけだ。

言えない推し変&隠れて推す楽しさ

Uちゃんには推してるテイを見せつつ、Nちゃんを推す。という浮気男さながらのプレイを繰り出す。でも俺は自由だ!俺の自由なんだ!だって付き合ってるわけじゃないし!でも傷つけたくないし!

Nちゃんが21時まで、Uちゃんが21時から。みたいな時は20:45くらいで一回伝票切ってまっさらにする。みたいな。よくないねー。でも社内恋愛盛り上がるよね的なのと一緒で、隠れて盛り上がるのってテンションあがっちゃうよね。

いや、もちろん彼女いたら浮気とかしないよ。推しは彼女じゃないからね。

コンカフェの不健康さ

そんなコンカフェに慣れ親しんできた頃。
やはり世のオタクたちが思い悩む葛藤に同じく苛まれることもある。

お店のルールやコンカフェの立ち位置。
女の子、キャストたちはあくまで仕事。好きという言葉もLikeをLoveと言ってるだけ。嘘はついてないよねー。みたいな。
客を気持ち良くさせてテンション上げてお金を落としてもらおう。なんて分かってるのに、心を弄ばれると信じたくなっちゃったり。会いたいなとか簡単に言うけど、こっちは金払わないと会えないんですけど?金払ってでも会いたい存在になれてるとでも思ってる?あぁ・・そうかもしれない。金払ってでも会って笑顔が見れるなら・・・。おいっ!

この辺の接客スタイルやテクニックは本当に人によると思う。責任持てない言葉は絶対言わない子とか、勘違いさせるようなことは言わない子。その客の危険度を見抜ける子・見抜けない子もいると思うし、この人にはこういうこと言っても大丈夫。みたいなのって難しいよね。

キャストは仕事。客はプライベート。好きだなんだと心を弄ぶこの空間は本当に歪でどこまで行っても平行線な世界で交わることがないんだなと痛感していた。
どれだけ仲良くなっても友達になれるわけでもなく。人と人なのに。卒業か来店しなくなれば、もう会うことのない他人。普通の社会で生きてたらそんなことありえないわけで、必要な線引きだからルールがあるのはわかるけど納得いかないなーって感じ。

ポジティブな世界

それでも会いたい、話したい。忙しそうであんまり話せなくても、今日も元気でよかった的満足をしてしまうので、あまり不満を生むこともない自分。

よくある困ったお客さんの例を挙げると

  • 自分の推しが他のお客さんと楽しそうだと他のお客さんに嫉妬する
  • そして不満そうにそれを推しに言う。
  • 推し以外の子とは仲良くしないしドリンクもあげない。
  • 水商売だと見下して横柄な態度や心無い言葉を言う。
  • 言う必要のないことを言う。
  • マナー、デリカシー、ハラスメント、常識欠如系
  • 騒ぐ、立ち歩く、酔っ払い系

まぁ、これ以外もあると思うんだけど基本的に人としてどうか、周りが見えてるか、周囲を不快にさせないか。って感じ。

そういう点ではとてもいい客だったのではないかと思う。

推しとか関係なくみんなと仲良くしていたし(箱推し?)、キャストのドリンクは断ったことない。
推しが誰とどれだけ楽しそうで、どうであっても嫉妬とかは表に出さない。ネガティブな感情の一切を表に出さない努力はしてた。たまには漏れることもあると思うんだけど。

コンカフェってポジティブで構成された世界だと思っていて、かわいいね・かっこいいね・面白いねって前向き。誰もが楽しく過ごす場所だからこそポジティブな演出が必要。ディズニーランドと同じ。
だからこの世界にネガティブを持ち込んでもいいことなんて起きるわけなくて。

でも無理にポジティブになっても心が疲れちゃうから、弱音を吐いたり、自然体でいいと思うけど、ネガティブにするべくしてする。っていうのはしない方がいい。
キャストへの愚痴とか悪口とかお店の不満とか、他のお客さんの話とか、言っても何にもならないしマイナスになることしか起きなくて、誰もが不幸せ。

いや、お店やキャストが意味わからない横暴してきたら怒っていいと思うけど基本ないじゃん?
急にドリンク一杯7,000円もらうね〜とか言ってきたら怒っていいと思う。

光みたいな存在

やっぱり通ってると自分の中では不満が積もったり、ネガティブに考えることも絶対出てくる。
でもそれを気にさせず満たしてくれたNちゃんはすごいんだと思う。

本人にそこまでの自覚がなくても、多分いろんな積み重ねが自然とそれを生み出してる気がする。ちょっとめんどくさがりで大雑把な感じがあっても、ちゃんと考えてくれてる。実際そうじゃなかったとしてもそう思わせられるだけ緩急の付け方が上手いんだと思う。ちゃんと考えて掴んでおくポイントを心得てる。って感じ。

だからそもそもが不安にならないし、そこに自分の意味不明な自信が加わることで、ただただ楽しい時間が生まれる。

いろんなことで悩んだり考えたり泣いた道があるから、面倒でもそこから逃げないでちゃんと向き合ってきたから、尊敬できるほどのNちゃんだったんだと思う。
本人は素直じゃないからそんなこと言われても、嬉しいくせにちょっとバカにしてくるか、調子に乗るか、100回に1回くらいデレてくれるか。

そういう子なの。
もちろん見た目としてもかわいいし、内面の魅力、全部好きだった。今となっては日々くだらない話とかどうでもいい記憶にも残らない話をしていられたことが愛おしい。
いてくれれば、生きててくれれば、なんて慎ましくはいられないので傲慢に、これから先も一緒に、そばにいて欲しかった。いやそう思うのが普通だと思うんだけどね。

Nちゃんを推す生活

Uちゃん推し、隠れてNちゃん推しという状況。そんな中でUちゃん卒業の発表がされ、内心ホッとしたのも否定できない。もちろん寂しさもある。

Uちゃんの卒業の日とNちゃんの周年イベントが2日差くらいで行われる予定だったと思う。気持ちとしてもNちゃんに傾いてしまっていた時で、周年イベントでボトルの予約を入れていたんだけど、Uちゃんが裏の整理などをしているときにそれを発見してしまったらしい。

Uちゃんラストの日も顔を出したけど、もはや来てくれないし、ドリンク入れてもほぼ会話なし。露骨すぎやろ!と思ったけど、俺が悪い。だからあくまでも推してるスタンスで、ボトルを入れたり、最後は気持ちよく送り出そうと努めた。5時間くらいいて会話したの5分もなさそうだったけど。

なんだか腑に落ちないラストを終えて、いよいよ。Nちゃん推しということを表立って正々堂々と過ごせる身分になったのだ!

Uちゃんを推している。というのはコンカフェに慣れて、推すを演じる。っていう感覚だったと思う。実際その子の何が好き?って聞かれたら適当なことしか言えない。

Nちゃんは人間的な魅力に惹かれてしまって、話してるのが楽しくて、ちょっとつれないところさえもいい。って思ってしまうくらいにただのガチ恋だった。

オタクの自覚

自分でもコンカフェに慣れてきて、オタクなんて〜って思ってた自分がしっかりオタクになってることも自認してきた。いつも俯瞰で物事を考えすぎて、いろんなことを考えすぎてしまうから、いい意味でバカになる。っていうことがとても難しかった。それでも恥とか周りからどう見えるか気にしないで好きなものに突っ走るバカさを貫けたのかなと思う。

どこかでオタクダサいとか、手に入らないものに必死でちょっと・・とか、今が楽しければとか思わないし・・って思ってた。でも、それをするしかないことも理解した。

理解した時の俺は強い!全力でNちゃんを喜ばせ、幸せにする!

解放されて初の周年イベントではフラスタや予約ボトル、オリシャンとかも入れた。

人生初のお花。でも誰にも負けない、見たことない、感動してもらえる、すごいやつ!を作りたくて色々考えた。
イベントが「ちはやふる」っぽい感じで着物?浴衣?着ると聞いてたので、それに合わせて大正ロマンっぽく、和テイスト。赤を効かせた感じにしたくて着物の帯や風呂敷、花札、扇子とかでアレンジをした。
小物は浅草橋やネットで集めて花札は手作り。パネルは扇子型にして思い出になるように。
後日談だけどお花屋さんもかなり頑張ってくれてノリノリで、納品時もすごいでしょ!?みたいにテンション高かったみたい。

「こんなすごいお花見たことない!」はい、いただきました。任せろよ!俺だぜ!?的自信。
このお花で4万とかだったかな・・・?当日はボトルとか飲食でどれくらいだっけなぁ。。30万前後?

当日のNちゃんの動画とかも残ってるんだけど、1〜2時間おきに動画があるんだけど、酔い具合がすごいよくわかる(笑)。深夜4時くらいには床に座りながらフラスタのバラ食べて、まずって言ってた。

終わりが近づいてきた時に、オリシャンが1本余ってるよ〜誰か〜ってアナウンスがあったから、やっぱ推しに恥かかせるわけにいかないし?行くしかないっしょ。でもう1本追加。

どうですか。少し引いて冷静に見ると、こいつバカだな〜って思いません?
でもどれだけバカになれるかが、どれだけ楽しめるか。ってことだとも思う。

なんでもない日々

これこそが一番大切なことなのかもしれない。「今」を大切にすること。
なぜかというと「必ず失うもの」だから。

当たり前の日々でバカな話をして笑っていられるのは自分と相手がここにいるから。いつまでもここにあるものじゃないから尊い。そんな当たり前を見失うのも人の性。大切にしたくても大切にするのも難しかったりして。

だからチェキで「その瞬間」を切り取って思い出す。

いつかまた会えたら、こんなことあったねって笑い合える。

Nちゃんが出勤の時は全通とはいかなかったけど、基本お店に顔出してたし、ポイントカードの特典でオリジナルフードといって、キャストにご飯をオーダーできるんだけどNちゃんはめちゃめちゃ料理が上手なのでいつも作ってもらってた。ごめんね。
Nちゃんが人生で一番ご飯作った相手の可能性ある。知らんけど。

思い出を作っていく

そんな風に思い出を積み重ねて、時間を積み重ねていく。

ポイントカードの特典でご来店というものがあるんだけど、指名したキャストと2人でお店に来場できる。要はお店の中ではあるけど二人でデートできる権利。のようなものがあって。

誕生日とかクリスマスにお祝いするとかでもいいし、なんでもないタイミングに一緒にご飯食べてお酒を飲むでもいい。

でもせっかくだから楽しいことしたいよね。ってことでイベント化した。

初めてのご来店

この時は二人とも誕生日が2月だったからプレゼント交換会みたいな感じでお互いにプレゼント用意しつつお酒飲んでご飯食べた。

2回目のご来店

うどんシャンパンタワー!!withかき揚げ

やったことないこと、面白いことをしたくてのうどんタワー。
グラスを1個ずつ取って麺つゆを入れて食べていくわんこスタイル。

薬味やかき揚げたちも準備してくれてめちゃめちゃ楽しかった。

3回目のご来店

2回目に続いて、そうめん観覧車!!

わざわざ家で豚の角煮を作ってきてくれてそうめんの付け合わせに。

これもわんこスタイルで食べたからお腹パンパン・・・。苦しかった・・・。

そして訪れる終わり

いつかは誰にも訪れる「卒業」。Nちゃんの場合は半年前くらいから告知されていて、「卒業」ではなく「引退」だったんだけど。もうキャストをやることはないよー。っていう。

分かっていたけど、分かっていても。だし、そんなに物分かりも良くない。
今までのように会うことはできない。かといって卒業して繋がって付き合ってくれるわけでもない。
だから、これで終わりで、これで失恋をしないといけないんだ。と思った。

病んだ。というより、たくさん考えた。だから躁鬱激しくなったりはするんだけど。
できることは残された時間を楽しく過ごすこと。そして盛大に見送ってあげること。

本当にこれでも書ききれないくらい、いろんなことがあったし、怒られたりもした。
そしてこんなに好きでいるのは俺だけだし、最後は俺が幸せにしないと。って気持ちで、最後に向けて準備を始めた。そこだけは誰にも譲れない。

本人にラストはどんなテイストにするの?って聞いたら、まだ決めてないけど特攻服着ようかな。って言ってたのでヤンキーノリで色々作っちゃおうかなと考える。(結果特攻服は着なかった)

とりあえずはフラスタをどういう風にするか。パネルをどんなにしようか。
以前にフラスタを作ったときの反省点を活かしながら、お花屋さんにイメージをちゃんと伝えられるようにしようと思ったら企画書ができてました。

コンセプト、取り入れたいパーツ、パーツの詳細・サイズ、完成イメージや参考イメージ、納品先や規定などをまとめた資料。失敗できないし、いいものを作りたいと思ったからこそ突き詰めたら資料化してお花屋さんに渡すという形になっただけだけどね。

ヤンキーノリだし、パネルにヤン詩を書こうかな〜と思ったんだけど、ヤン詩って長いし言いたいこと言いきれない!!

ヤン詩というのは
一生一度の我人生 たとえ散りゆく運命でも 硬派一徹極めれば 我人生に悔いは無し 仲間と過ごした思い出が 今も頭を駆け巡る
みたいなヤンキーポエム的なものです。

だからとりあえず、パネルは特攻服に名前が刺繍された感じのデザインにしておこう。
ヤン詩・・・というか言いたい言葉が長い。これをお花で表すのは無理だ。・・・え、動画にしてサイネージつけちゃう?と思い立って、程よいサイネージ探しと動画の構想を練り始める。

フラスタ

豪華絢爛に。ヤンキー感を演出するのに黒、赤、金を使いつつ、扇子・しめ縄・水引なんかを取り入れて派手に。

サイネージはお花屋さんに無理ですって断られながらも、いやどうにか!いや濡れるんで!みたいな攻防をして、中段にベンチを設置してもらって、そこにサイネージを置けるような形に。

これで6万ちょいだったかな。小物やサイネージ合わせたら10万前後くらい。

動画

漠然と伝えることが収まらないなら動画だ!と思ったけど、どうしようかなと。
6年弱?くらい働いてきたNちゃん。この時点で通い始めて2年くらいなので、知らない時間の方が多くて、まずはそれをさかのぼって知ろう。と思ってTwitterを一番最初までさかのぼる。

どんなことで悩み、どんなことで喜び、どんな時間を過ごしてきたのか。どんな思い出があるのか。
さかのぼったついでに、最初から現在までの全ての投稿から使えそうな写真を保存し、言葉を抜粋した。(ついでとか言ったけど死ぬほど大変だった)

それらをスライドショー形式とか素材として使おうと思って。言葉を抜粋してたらいくつかのカテゴリー分けできそうだったので、結局作ろうと思った動画が5つ。

  1. スライドショー&ヤン詩
  2. Nちゃんの過去ツイートからキャストへ向けた言葉まとめ
  3. みんなからNちゃんへのコメント
  4. Nちゃんがお店やお客さんに対して呟いてきたコンカフェ思想
  5. Nちゃんらしい言葉やちょっと何言ってんだろう?を集めたもの

めちゃめちゃ大変だったけど、やりたいこと&伝えたいことがありすぎて、全部やった。

① スライドショー&ヤン詩

Nちゃんの過去全てのツイートを精査して、良さそうなもの。そして自分が特典などでもらった写真や動画を織り交ぜて、ヤン詩と絡めながら。Nちゃんが好きだと言っていた曲を使って1本にまとめる。何度も作りながら涙出てきて、いい歳して何やってんだろうって思ったし、でも妥協したくないし。
見せられるものなら、ここに貼っておきたい。でも見せられない・・・。残念。

② Nちゃんの過去ツイートからキャストへ向けた言葉まとめ

Nちゃんはお店をまとめる役割でもあったので、キャストの子たちに向けてツイートしてること、面と向かっては恥ずかしくて言えないこと。そんな言葉たちを曲に載せてまとめた。

③ みんなからNちゃんへ

系列店を含めた2店舗の在籍キャスト。そしてNちゃんの仲良い子が在籍しているお店。なんかを1ヶ月近くかけて行ったり来たりしてNちゃんへのコメントを集めた。みんなの出勤に合わせて動くからNちゃんが出勤しててもお店行けなかったり、バレないように動くの大変だった。
あとは在籍してる子に、過去に働いていた子からのコメントをもらってもらったり。お店のルール的にNG感があったかもしれない。もしかしたら。許してほしい。

④ Nちゃんがお店やお客さんに対して呟いてきたコンカフェ思想

今、筆者もこうして自分の経験から来ることをまとめて書いているけど、Nちゃんも辞めたらそういうまとめを執筆したいと言っていた。お客さんとの関係や対応、キャストとしての立ち振る舞い。そういう意識とか考えっていうのをたまに呟いていたので、これもまとめた。

Nちゃんらしい言葉やちょっと何言ってんだろう?を集めたもの

いわゆる迷言ってやつをまとめたもの。疲れてたんだろうなぁ・・・壊れちゃったんだろうなぁ・・・って感じの様子がおかしいものを集めた動画。


これらをサイネージに入れて、DVDに焼いて、USBに入れて、スマホに入れて、いつどこでどんな状況でも見せることができる状況を作った。けど、卒業当日は恥ずかしくて自分の席にそっと置いとくことしかできなかったな。本当はNちゃん推しもそうでない人もキャストも全員に見てほしいくらい、誰もが笑えて泣けて楽しめるような動画になったんじゃないかなって思う。知らんけど。

いつかNちゃんがふと思い出した時、見返して懐かしく、そして俺のことを思い出してくれたらいいなって。動画って一発屋というか一回見てすごーいってなるけどそれで終わっちゃうかなとも思って。
思い出して、こんなバカいたな〜って思ってくれるだけでもいいかな。

扇子

フラスタのパネル役も務めるんだけど、扇子を多用するのもあったので、家とかに飾ってくれるかなと思って、オリジナルの扇子を作成することにした。表には引退と名前。裏にはNちゃんが好きなBEASTARSのレゴシくんとハルを自分とNちゃんに見立てて、メッセージを入れた。

世界に4本。NちゃんとNちゃんの仲のいい2人にそれぞれ1本ずつ。自分用に1本。

1本単位のオーダーメイドが最初見つけられなくて、100本単位とかになりそうで勝手に入場特典作るところだった。あとは版権規制で受けられないもあって、そういう問題があるのかー!と壁にぶち当たったりした。9寸11間のお祭り扇子です。

ボトル

覚悟です。もっとすごいのも見てるし。いや、ほんとさ迷うよね。金額じゃないと思うし、入れても入れなくても同じく楽しい時間は過ごせると思うから。ただ、、喜んでくれたら。と、気持ちの大きさと覚悟を表す形がこれくらいしかないかなと。無理をするわけではないけどデカい出費に変わりはない。でも詳細でた時点で迷いはなかった。ボトルだけで合計70万超えてるのかな。

最後まで泣かずに過ごせたけど、最後の最後で仲良い子たちに囲まれて涙我慢できなくなっちゃったなぁ。

最後のメッセージ

多くを語りたい気持ちと、多くを語りたくない気持ちと半々である。
Nちゃんが引退する。それでも俺は生きてくし、飯を食うし、仕事をする。
笑ったり泣いたりして生きていく。いてもいなくても。でもできることなら一緒に笑ったり泣いたりしてたいだけだった。だから一過性だと思うこともないし、代わりの誰かでもなくて。それは誰かが決めることでもないし、一過性にしたいと思う人はそうしてればいい。代わりの誰かで済むならそうしてればいい。それは何かに強制されるものでもない。
本当の名前も知らない「Nちゃん」かもしれないけど、人としてというか考え方とかスタンスに惚れたというか。もっと知りたいし知って欲しくて、時間が欲しかったんだよね。見方と捉え方と熱量が違えば、どんなものも見え方や意見が一変する。だからこんな感じの俺を哀れなバカとも言えるし、すげーやつって言うこともできる。自分では前者だと思ってる。
この世界は本当に意味がわからないよ。どこまでいっても。でもちゃんとオタクができたかなぁ。
出会えてよかった。ありがとう。

これは当時残した言葉。今引退から1年が経とうとしているけどあまり変わってないかもな。少しは語ろうと思い始めて、こうしてこの記事を書いている。

引退してしまって

人の形を保てていないヤバいやつの時期が2週間ほどありました。でも人がそんなに弱くないことも知っている。前を向かないと心配させちゃうかな。っていうのもあったし、そんなナヨナヨしたやつ好きにはなってくれないかなと。

自分のために頑張れないけど、誰かのためになら頑張れる。みたいなスタンスだったから「誰か」を失って何も頑張れない。ってなったけど、自分のために頑張れないやつが、誰かのために頑張れなくない?っていう感覚に切り替わった。自分を幸せにできないやつが誰かを幸せにできんのか?と。

実はNちゃんはキャストを引退したけど、お店の裏方、マネージャーとして話すことはできないけど、たまに姿を見かけたりすることはできた。それが逆に辛かったり、今日は姿が見れたからいい日だ。とかバカだよね。

お店のオフ会に行けばNちゃんがいる。話せるかもしれない。と聞けば行く。嬉しいような、でも話してたら泣いてしまいそうな。ちゃんと好きだったんだなーって思い知る。

推しがいない店に通うこと。
普通は行かなくなったりするのかな。勝手に「いなくなったらお店よろしくね!」みたいな言葉を鵜呑みにしてみたりしたけど、引退してしばらくは誰かと話してないと人じゃなくなりそうで、誰かと話しに行ってたかな。

そして引退後少しして最後のご来店をした。

人生で飲んだことない高い酒。グラス1杯で2〜3万しそう。もっとか?意味わからん。
引退当日にボトル入れたけど、後日ゆっくり飲もうね。ってことでゆっくり座って飲む。
最初から最後まで泣くのを我慢してたと思う。何度も書き直した手紙を渡して、その場で読んでもらって。どう思ったのかなぁ。答えは怖くて聞けなかった。伝えたいことを伝え切れたかもわからない。

でも、どれだけ好きで、どれだけ一緒にいたかったか分かってくれたかな。
今この記事を書きながらも目がうるうるしてきてるけど。

徐々に日常が落ち着く

いるけどいない。という歪な環境

引退して会えないはずだけど、裏方としているから見かけることもあるし、オフ会などで会って話すこともできなくない。これが生殺しというか、生き地獄を演出してくる。

少しずつ慣れてきて、キャストからNちゃんがこんなこと言ってたよ〜とか聞くようになる。

Nちゃんはいないけど、俺は店にいる。話を聞く。でも会えない。イベントとかがあるとどうしていいかも分からない。推し喪失したやつはイベント楽しめない。いやそういうもんだし、それでいいのかもしれない。
いつも話し相手になってくれる子。仲良い子。誰かを推しにした方がいいのか。Nちゃんを推す亡霊としていた方がいいのか。なくなってしまったものを大事にして、目の前にあるものを大事にしなくていいのか。

Nちゃんと話すことができないけど、近くにはいる。これが色々と悩みを生み出してくる。
気持ちはブレないし、変わってなくても、誰かにボトルを入れたとか楽しそうとか、そういう話はNちゃんに届く。でも言い訳というか事情や経緯を話すこともできない。
ただただ、誰かが勝手な伝言ゲームみたいなことをして息苦しくなっていく。なら、もう何もしないでお店にお金落として亡霊でいればいいのか。だとしたら何のために?

キャストもキャストによって言ってくることは違う。
いなくても推し続けるべきだよ!いなくなったのに関係なくない?多分どっちも間違ってないんだよなぁ。

続けるべきなのか、辞めるべきなのか

いないし、手に入らないものを追う意味。でも気持ちはコントロールできない。
諦める。次の未来を探す。でもこれも気持ちは簡単にコントロールできない。
気持ちはさておき、噂が流れる環境で違う子を推し始めるってなっても印象悪くない?その程度の好きだったんだ。とも思われたくない。

好きな気持ちを消すには、他の対象を作るか、時間が薄れさせるか。いい歳だし結婚したいし夢見てる場合でもないんだよね。ここまでやって何言ってんの。って話ではあるけど。
ただここまでさせるほど魅力的だった。側にいたかった。

だから少しずつでもいいから、薄れるのか、違う対象に移るのか。するしかないし、しようと思って、Nちゃんがいなくなったあと話相手になってくれたりしたAちゃんを推すまで言わないけど、仲良くするようになった。

Aちゃんからのアクションもあるけど、Aちゃんも俺がNちゃんを推してる姿は見てるし。だからAちゃんにも推しにしてあげることは今はできないし、いつか気持ちが傾くことはあるかもしれないけどごめんね。っていう話はしたりした。

貫く気持ちと、でも目の前にいる子に何も応えてあげないのも違う。
どうしても俯瞰して、どちらが正しいか。どう見えるか。を考えてしまう。
もっと俯瞰すればどちらにしてもバカなのに。

目の前にいて、元気づけようとしてくれたり話を聞いてくれる子たちを無下にしたいわけでもないし、仲良いわけだし、何も思ってないわけではない。かわいいねとか優しいねと思うわけ。だから推すと明言はできないけど、何かしらの感謝やリアクションはしたいと思う。
でもそれをすると噂が飛んでいきNちゃんに誤解されたりもする。

でも、そんな時にキャスト経由でNちゃんが言ってた言葉を聞く。
ここにはあえて書かないんだけど、その言葉で悩みが吹っ切れたりした。
だから、Nちゃんがどう受け取るか、どう思うか。を気にしないで動こうと思った。話してもいないし、会ってもいないけど、信じるってこういうことかなって感じ。

好きでいることを続けるか、辞めるかは別問題だけど、お店で楽しく過ごすということの悩みは消えた。

Aちゃんと過ごす日々

かわいいね〜と思っているし、話してて楽しいし、色々と興味も湧く。でもこういう仕事には慣れてそうだし、あざとい感じも出してくる。性格的にはっきり表に出したりもするし、納得いかなくて怒ったりもするけど、素直なところもあるし、この性格はこれはこれで俺嫌いじゃないかも。って感じだった。
Aちゃんと仲良くし始めることに賛成と反対も色々言われたんだけどね。そこ行くんだ〜とか。

自分のお客さんに対しての独占欲(わかりやすくいうと)みたいなものが強いかなと感じる。
だから、Aちゃんと話してるところに他のキャストが来ても、空気感が微妙になるというか。みんなで話す感じの空気にはならないし、他の子がくるとAちゃんは他のところへ行く。だから、他のキャストもAちゃんのお客さんのところに近寄らなくなる。近寄りにくい。そんな感覚はある。

これがいいか悪いかは接客スタイルでもあるし、お店としてどうかはあると思うけど、俺としては他の子が来ないから、じっくり喋れる&他の子と喋れなくて少し寂しい。あとは他の子来ないからお会計が以前より安くなっててラッキーくらい。これもお店としては微妙なところか(笑)。

まぁ、他の仲良い子と喋る機会が減ってしまったことはあれど、俺はAちゃんに対して嫌だとかそういうの辞めてほしいとかは特にない。Aちゃんがいない日に他の子と喋りに行ったりして、そういうの嫌かなと思ってバレないようにしてみてもバレるので、もう行った時は行ったって言うようにした。

でもそもそも自分がいない日に来てるのは嫌らしい。なら、Aちゃんいる時だけにするねー。っていうのがここ最近かな。

続く。

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